バンヤンツリー・ヴァビンファル10 総括

さて、バンヤンツリーのまとめに入ろう。
とても小さな島にコンパクトにまとめられたリゾートで、どこへ行くにも近くて居心地がいい。ナチュラルな雰囲気ながら、安っぽい感じはなく、細部まで丁寧に仕上げられている。
また、水上ヴィラがないというのも特徴のひとつ。ビーチからは建物が見えないので、景観を遮るものがない。ちなみに、モルディブといえば水上ヴィラを思い浮かべる人も多いだろうが、実はビーチヴィラというのが、モルディブ特有といっていいほど他の国にはほとんど見られないカテゴリなのだ。

レストランは島に1つ。モルディブという場所柄、外のレストランに行くということが難しく、全ての食事をここで取ることになるため、もう少し工夫がないと、3日もすれば飽きてくる。特に朝食と昼食は毎日同じようなメニューなので、飽きるのが早いだろう。

珍しいのはパブリックプールがないこと。ヴィラにもプライベートプールがないので、このリゾートには1つもプールがないということになる。これはリゾートとしては非常に珍しいことだ。これは当時気にならなかったが、今思えばマイナスポイントに感じる。リゾートには、やはり最低でもパブリックプールは欲しいところだ。暑い島で体温を下げる効果があるのは言うまでもなく、プールサイドで過ごす時間は素晴らしいものだ。また、パブリックプールはリゾートの顔ともなりうる、ヴィジュアル的に重要なポイントである。これがないのはやはり寂しい。

海は、ドロップオフまでの距離が長く、シュノーケルが好きな人には合わないだろう。我々はといえば、気が向いたときにシュノーケルをやる程度なので、こちらの方が好みだ。ビーチも広く、広いラグーンの色も素晴らしい。

スタッフの対応は、ちょっとクールというか、ビジネスライクな感じ。こちらから何か聞いたり依頼すればちゃんと応えてくれるが、向こうからの働きかけのようなものはあまり感じられない。ただ、我々としては、依頼したことをちゃんとやってくれればそれで十分なので、特にマイナスポイントとは感じていない。

モルディブらしい素朴な雰囲気がありながら、洗練されたリゾートでもあるバンヤンツリー。初めてのモルディブとしては、最適なリゾートであったかもしれない。