リゾートについて語るときに我々の語ること

山梨県は小淵沢。八ヶ岳を望む高原に、「リゾナーレ」は、かなり昔からあったように思う。 イタリアの建築家がデザインしたという、ヨーロッパの町並みのような建物が印象的なリゾートだ。 どうやらバブル後経営に行き詰ったらしく、いつの間にか星野リゾート傘下になっていた。以前は、どちらかというと大人向けだったようだが、星野リゾートになってからは子連れをメインターゲットとしたリゾートに生まれ変わった。 子連れ用の設備を備えた客室、大人だけで楽しみたい時に子供を預けておけるナーサリー、親子で楽しめるアクティビティの数々。大人も子供も楽しめるように、徹底的に工夫されている。 2013年4月、ここを訪れた我々の目当ては、この時期でも楽しめる屋内プール「イルマーレ」。 我々としては珍しく、部屋のランクを落とし、プールで思いっきり遊ぶつもりだったのだが、長男くんは着いた初日から胃腸炎でダウン。滞在中ずっと、部屋に閉じこもる事を余儀なくされた。 昨年訪れたほしのや竹富島では、一家でプール熱をもらってしまった我々。どうも星野リゾートとは相性が悪いらしい…。 楽しみにしていたプールには入れなかったが、それ以外の部分はなんとか一通り見る事ができたので、次回からご紹介していく。

リゾナーレのある小淵沢へは、新宿から特急スーパーあずさで向かう。 (写真は、小淵沢駅で撮影したもの) 窓が大きめ。 途中富士山も見えるようだが、長男くんの乗り物酔いのため、外の景色を眺めるどころではなく…。 予約したのはこの席。グリーン車のちょうど真ん中、このようにちょっと不思議な配置になっている。 前の席との間にある、この謎の仕切りは、昔は禁煙席と喫煙席を分けるパーティションだったようだ。全席禁煙となった今、中途半端にそのなごりが残っているのだ。 大人二人と、幼児とはいえ子供二人。四人が座席に収まるには無理がある。それでもこの席なら広々使える。 こんなに散らかしても大丈夫。 座っているのに飽きた子供たちが暴れだしても大丈夫。 平日という事もあり、グリーン車はガラガラ状態。ちょっと大胆に使わせて頂いた。 2時間弱で小淵沢駅に到着。 ガラーンした開放的な駅。 周囲を見回すと、雄大な山の景色が。これから訪れるリゾートに対し、期待が高まる。

小淵沢駅からリゾナーレまでは、専用の送迎バスで移動する。 約5分ほどで、バスはリゾートのエントランスに到着。 正面奥に見えるのは、レジデンス棟の客室。 これを横目に見ながら入ってくる事になる。 う～ん、ピンク色の壁が嫌だ。 イメージしていたのは、先ほど見えたレジデンス棟の、コンクリート打ち放しの感じだっただけに、ちょっと面食らう。 ここから奥へ入って、まずはフロントを目指す。 左手の扉からロビーへと入る事ができるようだ。 う～ん…。微妙…。 ロビーに入っても同じデザイン。ん～…。 ここがフロント。 チェックインの手続きは非常にスムーズ。 フロント左側には、レストラン「オットセッテ」への入り口がある。 外の緑が眩しい。 ソファの古さが気になってしまった。そしてセンスも微妙…。 チェックインの手続きが終わると、部屋の鍵が渡される。 部屋までの案内はなし。こういう方式は珍しいが、よく考えれば別に必要だとは思わない。 まだチェックイン時刻の15時になっていない事もあり、少し館内を散策しながら部屋へと向かう事にした。

チェックインを済ませた我々は、ひとまずエレベーターでフロントの1つ上のフロアへ移動した。 ここにはレストランやカフェ、アクティビティセンター等がある。 また、プールや大浴場にもここから入る事ができる。パブリックスペースの中心ともいえる場所だ。 この細長い広場の隅には、こんな物が。 実はこれ、スキーのゲレンデ。子供のスキーデビュー用だとか。 既にシーズンが終わり、解体工事が始まってしまっているが、もう少し早い時期に来れば利用できたはず。 先ほどの広場から、横に一本道が通っている。リゾナーレといえばここ、というべきピーマン通りだ。 送迎バスから見えたレジデンス棟はこの通りに面している。 振り返ると、先ほどの広場が。 ピンク色の建物は、上の階層が客室になっている。こちらはホテル棟と呼ばれている。 リーズナブルなのはホテル棟だが、リゾナーレならではの雰囲気を楽しみたいならレジデンス棟を選択しよう。 レジデンス棟の客室へは、ピーマン通りから直接入る事ができる。 我々の部屋はここ、1階の部屋だ。

今回予約したのは、「ベビースイートルーム」。 部屋自体は「レジデンス1Fフローリング」と同じだが、子連れ用に電気ポットやおもちゃ、おむつ用ごみ箱やおしり拭きに至るまで、様々な赤ちゃん用具が用意された部屋だ。 部屋に入ると、おもちゃがお出迎え。さっそく子供たちが飛びついて遊びだす。 広々としたリビングルームには、ソファベッドが2つ。 幼児用のテーブル付き椅子もある。 自動でスイングする赤ちゃん用のベッドも。 ベビーカーも用意されている。 次男君はまだ歩けないので、これは非常に重宝した。 簡易的なキッチンもある。 料理を作るというよりは、調乳や離乳食を暖めるために利用する。 ちなみに離乳食はホテルのショップで購入可能。 これだけあれば全く不便しない。 リビングからプライベートガーデンに出る事ができる。 しかし…、プライベートガーデンというにはちょっと狭い。ここで子供を遊ばせる事もできるかと思ったが、ちょっと無理そうだ。 こちら側は背の高い木々に囲まれている。 リビングの脇側から出ると、こんな感じ。こっちも芝生かと思っていたので、勝手にがっかり。

ベビースイート紹介の続き。 今回は、ベッドルームと水回りを。 ベッドルームはこちら。 ベッドサイドの目覚まし時計兼ラジオ。 古いなぁ…。この型の機器は久しぶりに見た。 ベビーベッドも設置してくれている。 もうベビーベッドを使わない我々の場合、ちょうどいい荷物置き場になった。 ベッドルームとリビングルームの位置関係はこんな感じ。右手奥がリビングルーム。 廊下には化粧台。 変な所に置いたものだ。 さて、続いて水回りをご紹介する。 実は、この部屋の水回り、実にヘンなのだ。 ベッドルームの逆側の扉を開けると、トイレとその奥にシャワーブース。 せまっ このシャワーブース、異様に狭い。 シャンプー類が上の方にあるのは、子供がいたずらしないようにしたのだろうか。 狭いのでこの棚に何度も頭をぶつける事になった。 トイレは十分な広さがあるのに、シャワーブースがなぜこんなに狭いのか？ そして、さらなる謎が、すぐ隣の部屋である。 なぜここにもトイレ？？ そしてこちらにはバスタブがある。 いったい、誰がどんな使い方をする事を想定してこのような間取りにしたのか。 バスタブは湯につかる用途以外では使いたくない我々は、シャワーブースで体を洗った後、軽く体を拭いてから急いで隣の部屋のバスタブへ入るという、妙な事をするハメになった。 おむつ用のゴミ箱を置いてくれているのはありがたいのだが…。

今回の滞在で、何度も訪れたのがブックス&カフェ。 名前の通り、本屋とカフェが融合した店だ。 店があるのは、フロントの上階。 ピーマン通りにつながるあの広場に面している。 店内には本がずらりと並んでいる。 所々、椅子が用意されていて、本を読みながらカフェを楽しむ事ができる。 写真中央の緑の部分にも座る事ができる。 こちらの壁は、一面本棚になっている。 旅行の本や写真集が多いようだ。 リゾートで読むにはなかなかよさそうだ。 本に囲まれたこの感じ。ここでゆっくりするのもよさそうだ。 隅の一角は、YATSUGATAKE Wine house。 お酒が苦手な我々は、横目で見るだけ。 ドリンクメニューは、あまり豊富とは言えない。 ケーキ等の軽食もある。

リゾナーレのメインダイニングは「YYグリル」。 夕食、朝食は全てここを利用した。 夕食がとれるレストランは他に「オットセッテ」があるが、こちらは少し大人向けの雰囲気なのでパス。 とはいえ、子供連れでも入れるし、大人だけでゆっくり食事したければ、ナーサリーのサービスもある。 中に入ったところ。 なかなかいい雰囲気。 ブッフェ、プラスメイン料理を一品選ぶというスタイル。 ブッフェは、ポテト・カレー・ラーメンと子供が喜びそうなものもあり、カプレーゼやブルスケッタ等大人が喜びそうなものも両方そろっている。 このあたりにも、親子で楽しめるように考えられている事がわかる。 メイン料理は、名前の通りグリル料理。 グリルと聞いて、適当に焼いただけのものが出てくるんじゃないかと思ったが、そんな事はなく安心。 どれを食べても美味しかった。 子供連れだと、エプロンやウェットテッシュ等用意してくれる。 こちらは朝食の時の様子。夜とは違い、自分で取ってくる必要があるようだ。 子連ればかりでかなり騒がしいが、それだけに子連れにとっては楽だ。 自分の子供がちょっとくらい騒いでも、全く目立たない。 騒がしいのが嫌な人は、避けた方がよさそうだ。

前述した通り、今回の旅行では長男君が胃腸炎でダウンしてしまい、お目当てのプールに一度も行けなかった。部屋で長男君の看病をしながらも、時々ピーマン通りを散策したので、その様子をお届けしたい。 ピーマン通りの象徴といえば、ベリーニタワー。 未確認だが、上に登れるようだ。 ところどころ、テーブルと椅子が用意されている。 通り沿いの店で購入した物を、ここで食べるのも気分がよさそう。 打ち放しの壁には、蔦が這っている。 場所によっては、青々と茂っていて、無機質な壁に清涼感を与えている。 フロント方面とは逆側に行ってみよう。 このあたりにも店はある。 一階部分は、ほとんどが店になっているようだ。 ここがピーマン通りの終点。 このゲートを越えると敷地の外に出る。 ピーマン通りの店をビジター利用する人は、ここから入ってくる事が多いようだ。

前回に引き続き、ピーマン通りの様子をご紹介する。 通りの両側、1階部分には店舗が並んでいる。 こちらはテーブルウェアの店。 飲食店もあり、ホテルのレストランに行かなくても食事ができる。 地元の食材を活かしたチーズケーキの店も。 コンセプトショップ、「休日研究所」では、象がビールを飲んでいた。 店舗前は屋根付きの通路がある。雨の日でも安心だ。 これは建物の裏側。リゾートは林で囲まれている。 林の中には本格的なアスレチックも。 ここでは、「森の空中散歩」というアクティビティが体験できる。 ちょうど実施中だったようで、子供達が集まっていた。 建物の裏側はこんな感じ。