前回はヴィラ「ツバメの巣」の中をご紹介した。
このヴィラは、屋外に非常に広いプライベートスペースを持っている事に前回触れたので、今回はその屋外スペースをご紹介しようと思う。
ヴィラと道を挟んで反対側には、ちょっとした丘があり、この丘が丸々プライベートスペースなのである。
丘の上からヴィラを見ると、すごく小さく見える。
この丘を登っていくと…。
頂上に何か見えるぞ?
出た!またもリアルハイジブランコだ。
このブランコもまた、実にいい景色。
これは、なんと我々が来る2,3日前に設置されたものだという。
そして、奥の方にあるコレ…。
実はここにはツリーハウスが建っていたのである。
下には足湯もあって、上部からはすべり台が伸びている、なんとも楽しそうなツリーハウス。
ツリーハウスというだけで、ワクワク感満載なのに、すべり台までついているなんて、子供たちは絶対に喜ぶだろうと思ったのだった。
我々は、当初このツバメの巣を予約していた事は、以前触れた通り。
碧海の浮舟にアップグレードとなった理由の1つが、一部施設の老朽化と書いたが、その施設とは、ツリーハウスの事なのだ。
もう使用できなくなったので、取り壊してしまったようだ。
このツリーハウスは、ぜひとも体験したかったので、残念であった。
この丘の麓に目をやると、ヴィラ以外にもう1つの建物がある。
これは、スパ用のトリートメントルーム。
もちろん、「ツバメの巣」利用者専用だ。
天空の森のスパは、ヴィラのプライベートスペースでの施術となるようだが、各ヴィラにはトリートメントルームはないので、好きな場所にベッドを持ち込んで行う形になるようだ。
ツバメの巣だけには、スパ専用の部屋があり、スパが好きなゲストには最適な環境になっている。
また、自分のヴィラ以外での施術を望むゲストには、ここを案内しているようだ。
その場合、ヴィラ「ツバメの巣」を更衣室として利用できる。
中はスパ用ベッドがあるだけのシンプルな作りだが、四方を開け放ってのスパは気持ちがよさそうだ。
ヴィラ自体は非常に狭いツバメの巣。
だが、これだけの敷地と施設が自由に使えるということで、十分満足できるのではないかと思う。
なお、夜はここをバーとして使うようにもなったという事で、一度お誘いを受けた。
夜は子供たちと一緒に寝てしまうだろうから断ってしまったが、あの敷地をどのように使うのか、見てみたかった気もする。
ツバメの巣エリアは、今後も何か計画があるようで、どのように変わっていくのか楽しみだ。
入り口にはパンフレット類が並んでいる。
我々のヴィラにもあった暖炉。
奥にはピアノ。
ここで結婚式もできるらしいので、その時には使うのだろう。
しかし、こんなに畑ばかりの所で結婚式って、どんな感じだろう?
席はかなりの数用意されていたが、2回利用したうち、両方とも我々の貸切だった。
専用のダイニングみたいで贅沢な気分。
ヴィラにもあった、木を利用した電灯はここにもあった。
松ぼっくりのような電灯。
これもいいなぁ。
奥にはトイレ。ここも素晴らしい空間だったので、つい写真を撮ってしまった。
清潔で、木の温もりを感じる心地いい空間。
全ての窓から緑が入ってきて、自然の息吹を感じる。
マウスウォッシュまで用意されているのは、珍しいと思う。
今回レストランで頂いたのは、親子丼と山菜寿司。
どちらもおいしかったが、やはり親子丼の鶏肉が絶品。
雰囲気も味も良く、素晴らしいランチの時間を過ごす事ができた。
なお、ここには決まったメニューはなく、好みに合わせて色々作ってくれる。
子供たちにはオムライスを作ってもらったりと、かなり融通はきくようだ。
頂上は、真ん中に大きな椎の木がある以外はほぼ何もない空間。
意外と広く、子供たちはさっそく走り回る。
高い木などがないので、360度視界が開けていて、非常に眺めがいい。
そして、シンボリックな大樹にかかったこのブランコ!
まさに、リアル「ハイジのブランコ」である。
遠くを見ながら乗っていると、本当に空を飛んでいるような気がする。
実は、ここは宿で一番高級なヴィラ「天空」のプライベートスペースなのだ。
各ヴィラが広大なプライベートスペースを持つ事が特徴のこの宿でも、「天空」は桁違いの広さを誇るようだ。
当然、「天空」にゲストがいる時は、ここは立ち入り禁止になる。
我々が行った時には、運よくゲストがいなかったため、見学させてもらえた、という事なのだ。
頂上から見えるこのヴィラは、「天空」ではなく「花散る里」。
「花散る里」は、デイユースのみを受けつけているヴィラ。この時は、「ツバメの巣」と同じく宿泊も受け付けていたが、現在はどちらもデイユースのみになってしまったようだ。
この日は天気が悪く、冷たい強い風がずっと吹いていた。
名残惜しいが、早々に引き上げる事にする。
さっそくヴィラの中に入ると、洗面スペースが。
この奥にはトイレとシャワーブース。狭いヴィラなので、このへんは必要最小限といった感じ。
奥に入るとリビングルーム。
このヴィラはこれだけ。碧海の浮舟を見た後だから、やっぱり狭い。
改めて、アップグレードに感謝。
こたつとデイベッドという組み合わせは、デイユース用だろうか。
宿泊の時は、ベッドだけでいっぱいになりそうだ。
白い壁から覗く木の表情がおもしろい。
実は、このヴィラ最大の魅力は、実は外のテラスにある。
このテラス!
そしてこの露天風呂!
当初ツバメの巣を予約したのは、この露天風呂に魅了されたから、というのもあるのだ。
正面にはあの段々畑が見えている。
一応丸見えではあるが、向こうからは豆粒以下にしか見えないはず。
露天風呂側から見ると、こんな感じ。
ここに滞在したら、テラスで過ごす時間が多くなりそうだ。
屋根のあるガゼボには、本来はマットレスが置かれ、極上のくつろぎスペースになるはず。
写真でも少しわかるが、実は宙に浮いている形になっていて、ここからも絶景が楽しめる。
鹿児島の食文化を味わってもらいたい。
満点の星空を楽しんでもらいたい。
土の匂いを含んだ風を感じてもらいたい。
これらを実現するためには、何をすればよいか。その答えを形にし、積み上げていったものが天空の森なのである。
そしてその積み上げは、リゾートのコンセプトである「人間性の回復」という所に結実している。
自然に囲まれる事はもちろん、自らをこのリゾートの食物連鎖に組み込む事により、この大自然の一部になれたかのような感覚になる。
普段文明の中で暮らす我々にとって、これほど贅沢な事があるだろうか。
これは、自分が人間であり、有機物である事を思い出させてくれる体験なのだ。
今回ツバメの巣にブランコができていたのを見たように、天空の森は少しずつその姿を変えながら、進化し続けている。
永遠に未完成なのかもしれない。
次はどんな体験を提供してくれるのだろうと、なんだかワクワクしてしまう。
子供の頃、森の中に作った秘密基地の事を思い出す。
きっと、スタッフの方もワクワクしながら運営しているのだろうと思う。
文明の中で、人間性が損なわれたと感じたら、またここに戻ってきたいと思う。
