連れて来られたのは、出発ゲートのあたり。
フォーシーズンズ、アナンタラ、パ・アクワム…。
お馴染みのリゾートブランドの名前が並ぶ。
その一番奥に、ジュメイラの名前も。
ここはリゾート専用のラウンジなのだ。
リゾート出発前のラウンジといえば、水上飛行機のターミナルには、多くのリゾートが用意している。
水上飛行機は待ち時間が長いので、ラウンジが用意されているのは自然とも言えるが、ヴィッタヴェリまではスピードボートでのアクセスなので、待ち時間は短いのだ。その5分や10分の待ち時間のためにラウンジが用意されるとは、モルディブの高級リゾート恐るべしである。
なお、ジュメイラはもう1つのプロパティ、デヴァナフシが国内線に乗り換えてのアクセスなので、その待ち時間にも利用されると考えられる。
ただ、フォーシーズンズやアナンタラ、パ・アクワムは、傘下のプロパティは水上飛行機とスピードボートで国内線のアクセスはない。水上飛行機のターミナルはここから離れた場所にあるので、そちらにもラウンジがあるはずだと考えると、ここのラウンジは純粋にスピードボート待ちのゲストのためだけに用意されているという事になる。
毎年のように変わっていくモルディブの進化に驚いている間に出発の時間が訪れる。
ジュメイラのボートはこれ。
ボートというか、クルーザーという感じの立派な船。
これはリゾート到着後の写真だが、前から見るとこんな感じ。
これまでモルディブで乗ったスピードボートの中でも、ダントツに豪華なボートだ。
中も快適そのもの。
オープンでないから、航行中の強風にさらされなくて済むし、冷蔵まで効いている。
後部にはオープンな席もある。
出発後、ここにゲストが代わる代わる殺到し、大撮影大会になっていた。
25分ほどでリゾートに到着。
ヴィッタヴェリは、南マーレ環礁なので、空港のある北マーレ環礁のすぐ隣。
環礁の中でも北側に位置するので、かなり近い。
ボドゥベルの演奏でお出迎え。
アライバルジェッティを歩き島内へ。
リゾートの入り口らしく、ジュメイラのサイン。
現地時間昼過ぎぐらいの到着。この時点ではまだ部屋の準備ができていないとのことなので、島内をカートで案内してもらいながらしばし時間をつぶす。
子供たちが退屈し始めたのを見て、キッズクラブに案内してくれた。
キッズクラブには、子供用の浅いプールがあり、安心して子供たちを遊ばせる事ができた。キッズクラブの様子は、後日改めてご紹介する。
と、ここまで書いたのは、「ジュメイラ・デヴァナフシ」の話。
我々が今回訪れたのは、モルディブにあるもう1つのジュメイラ、「ジュメイラ・ヴィッタヴェリ」だ。
デヴァナフシのオープン後、ほどなくして登場したヴィッタヴェリは、デヴァナフシよりリーズナブルなレート設定。侮るなかれ、それでもリーティラに勝るとも劣らないゴージャスなリゾートなのだ。
ジュメイラは、ドバイを本拠とするホテルグループ。
ヨットの帆のような形が有名な、「バージュ・アル・アラブ」もその傘下だ。
ドバイという町や、バージュ・アル・アラブから受けるイメージに等しく、ヴィッタヴェリもゴージャスな雰囲気。
実はドバイっぽい金ピカゴージャスな雰囲気は苦手なのだが、ヴィッタヴェリは金ピカというよりはスタイリッシュで、アラブの味がほどよくブレンドされた洗練された雰囲気だ。
客室の特徴は、なんといってもビーチヴィラのL字型プライベートプール。
「ボトムレベルの客室でも、ここまで大きいプールがあるのはヴィッタヴェリだけ」とスタッフも胸を張る、このリゾートの象徴だ。
今回は、もちろんL字プールのある「BEACH VILLA WITH POOL SUNSET」を予約。
2013年のギリ・ランカンフシにはプライベートプールがなく、2014年のコンスタンス・ハラヴェリは希望通りのビーチ側プールのヴィラに泊まれず。
今年こそは、とプライベートプールにこだわりを持って選んだのだった。
早めに予約して入り口近くの席を確保。
ロックできるスーツケース置き場にも近く便利だった。
夕方頃シンガポール・チャンギ空港に到着。
宿泊は、いつものクラウンプラザ・チャンギエアポート。
なんといっても空港直結の便利さは最高。
今年アサインされたのは、コの字型になった建物の一番端っこ。
最上階で眺めがよく、パブリックプールを見下ろす事ができた。
空港直結という事もあり、ホテルからは滑走路も見えるのだが、この部屋の眺望はその反対側。
道路しか見えないが、この換気扇のような意匠がよく見えて興味津々。
この反対側からは、この通り。
滑走路と飛行機が見える。飛行機好きはこちら側をリクエストした方がよさそうだ。
翌日、4時間半のフライトでモルディブ・マーレに到着。
マーレ時間ではまだ午前中だ。
イブラヒム・ナシール国藍空港。
滑走路のそばを歩くこの感じが好き。
入国審査は、中国人に囲まれて10分ほど待つ。
モルディブといえば空港を出た所にズラリとならぶリゾートカウンターだが…
あれ?今年はそれとは反対側に…
バギーで島内の道を進み、東西に長い島の中央付近にあるのが我々のヴィラ。
「BEACH VILLA WITH POOL SUNSET」。
各ヴィラには、専用の門とアプローチがある。
ヴィラの3方は壁に囲まれていてプライベートは確保されている。
ヴィラ番号は212。
右側にヤシの実がぶら下がっているのが見えるだろうか。これはエントランスの扉とつながっていて、扉を開けると実の重みで紐が引っ張られ、扉が閉まるようになっている。
各ヴィラには、専用の自転車が用意されている。
島内の移動に利用できるが、バギーを呼ぶという手もある。
ただし、バギーはすぐに来てくれない場合もあるので注意が必要。
なお、広い島ではないので、徒歩での移動でも十分である。
ヴィラの門をくぐると、美しく手入れされた庭とエントランスが見える。
リゾートによっては、自然をそのまま残し、草木を極力伐採しないようにしている所もあるが、ここはかなり人の手が入っている印象だ。
門の方を振り返ったところ。
ヴィラの中に入ってみよう。
ヴィラの鍵はタッチ式のカードキー。
外の門を入るのには必要ないが、このエントラスだけはオートロックになっていてカードキーだ。
ヴィラに入ったところ。
正面にはデスク。左側に2つある扉は、両方ともバスルームにつながっているが、手前はクローゼットを経由している。
振り返ったところ。
散らかっていて申し訳ないが、デスクの上にはホテルディレクトリーや各種マルチプラグ、無料の水が何本か置かれている。
ヴィラ内は無料でパスワード不要のWifiが利用可能。バスルームだとつながりにくいようだ。
デスクの先には、ベッドルームとリビングスペース。
次回詳しくご紹介する。
ベッドの先にはソファとテーブル。
外には緑に囲まれたデッキとプライベートプールが見える。
ソファは子供用にエキストラベッドとしてアレンジしてくれた。
リビングのテレビは、コンスタンス・ハラヴェリと同じapple TVが入っていて、パソコンとしても利用できるし、様々なビデオを鑑賞できる。
ハラヴェリと比べるとレストランのメニューやイベント情報等、リゾートの情報は少なく、あまり利用しなかった。
部屋の端には、デイベッドとテーブル。
天井から下がっているランプがアラブっぽさをほのかに感じさせるが、不思議と雰囲気に合っている。
このデイベッドからは、部屋の半周を取り囲むプライベートプールが見える。
このプールについては、次回改めてご紹介する。
反対側のこちらには、ミニバーと冷蔵庫。
ベッドサイドにも水が用意される。
ジュメイラのビンに入った水はコンプリメンタリー。毎日たくさん補充してくれる。
Do Not Disturbは、この札を外の門へかけておく必要があり、正直面倒だった。
クローゼットはこの通りスーツケースの置き場にも収納にも困らない。
殺虫剤とライフジャケットが予め用意されていた。
何度も触れている通り、プライベートプールはL字型で、ヴィラの半周を取り囲むようになっている。
L字の片方の辺はかなり長く、前回ご紹介したベッドルームを越えてバスルームまで続いている。
客室付きのプライベートプールとしては異例なほど長く、私もこれほどの物にはお目にかかった事がない。
デッキに近いあたりは浅くなっていて、そこから階段でエントリーできる。
一番深い所でも1.2Mと、小柄なアジア人でも安心の深さ。
プールのほとんどの部分は木陰になっているが、水温は冷たすぎず、ずっと入っていても寒くならない。
ところで、この壺に竹が刺さっているオブジェ。
オブジェではなく、竹に水着をかけて乾かすためのものだそうだ。
そしてなんといってもこのサラ。
今回ヴィッタヴェリを選んだ理由の1つだ。
大きなマットレスが2つ。
大人が2人寝そべっても余裕の広さ。
屋根も大きくて、内部は絶対に日なたにはならない。
もし雨が降っても濡れる事はなさそうだ。
サラの向こうにはビーチと海が見える。
ブッシュに囲まれた小道を通ればすぐそこだ。
ビーチヴィラとビーチの間には、このような茂みがある事が多いのだが、私はヴィラからビーチが見える方が好きで、茂みがない方が良いのである。
Google Mapの航空写真で事前に確認したところ、パブリックスペースに近い201～203あたりのヴィラは茂みがほとんどなく、ヴィラの中やサラからビーチがよく見えそうだった。
なので、事前にそのあたりのヴィラをリクエストしたのだが、叶わなかった。
楽しみにしていたサラだが、ここにいると一瞬にして蚊に刺されてしまうので、あまりくつろぐという感じではなかった。
残念といえば残念だが、こんな自然溢れる場所に虫がいるのは仕方ない。殺虫剤と虫よけを駆使して、短時間だけ楽しむのであった。
ヴィラの中で、一番内陸側にあるバスルームは、以前ご紹介した門のすぐ隣。壁を隔ててすぐそこがリゾートのメインストリートだ。
ヴィラの中からは2つの扉からアクセスできる。
1つは写真中央の扉。これはクローゼットにつながっている。
その扉のすぐ近くにあるトイレは、かなりの広さ。
モルディブにはアウトドアのバスルームはよくあるが、トイレが暑いのが嫌だ。
でもこのトイレにはなんと冷房が入っている。
トイレの隣にはシャワールーム。
シャワールームも十分な広さ。
シャワーを出そうとする時、お湯が出るか水が出るかわからず、とりあえずどちらかをひねってすぐ逃げるというのがリゾートのあるあるだが、ここは逃げるスペースもちゃんとあって良い。
ハンドシャワーの他には、レインシャワーも。
ハンドとレインの切り替え方法もわかりにくく、どちらから出てくるかわからずにやはり逃げるのもあるあるだ。
バスタブは完全に屋外。
去年のコンスタンスと同じく、入浴した後外を歩くのが嫌で使わないパターン。
大きさはかなり巨大。
水着を洗うのにちょうどよかった。
反対側の奥には、なぜかオンドーリがある。
ビーチが見える木陰とかに設置した方が良いのでは?
オンドーリの隣にはアウトドアシャワー。
これも位置がちょっと微妙。プライベートプールで泳いだ後はすぐにシャワーを浴びる事ができるので良いのだが、海から上がった後は濡れたままヴィラの中を通るか、プールの中を泳いでここまで来なければならない。
プライベートプールの大きさがよくわかるショットをご紹介。
細長いヴィラの一番端っこから、もう片方の端であるバスルームまで伸びているのだ。
意外に使い道のあるバスルームのデイベッド。
右奥の扉は、直接ベッドルームにつながっている。
その対面には化粧台もあり、女性には嬉しいところ。
ここにはアメニティとして、日焼け止めやアフターサンローションもあり、重宝した。
抜けた先には、ヴィラ専用のサラとデッキチェア。
チェアにはタオルが用意されていて、使用後はすぐに交換してくれる。
このサラには、ヴィラ番号が記載された札があり、ビーチからでも自分のヴィラがすぐにわかるようになっている。
デッキチェアに寝転ぶと、もちろん視線の先には白いビーチと青い海。
ヴィラのデッキにあるサラと比べると、このサラはかなり小さいので、時間帯によっては全体が日蔭にならない場合がある。
それでもこの景色が目に飛び込んでくるから、ついつい長居してしまう。
植物の陰が作り出すビーチのコントラスト。
海と空が作り出す青のグラデーション。
右に目をやると、パブリックプールのあるビーチと、水上レストラン「フィネス」が見える。
ヨーロピアンのゲストは、サラからデッキチェアを日なたに引っ張り出して寝転んでいる。
左側にずっと歩いていくと、ダイブセンターに着く事になる。
海の中は、こちら側の方が珊瑚礁が多い。
なお、ハウスリーフは少し控えめなヴィッタヴェリだが、ビーチからリーフの距離はかなり近い。気軽にシュノーケリングが楽しめる。
我々のヴィラの近くには、なにやら海賊が置いていったかのような宝箱が…。
開けてみると、中には島に生息する動植物や魚のデータが記載されたカードが入っていた。
「Knowledge is treasure」…。考えようによっては粋な演出ともいえるが、子供の反応はイマイチであった。
波打ち際には、波によって作られた模様ができていた。
ビーチの人口密度が低いモルディブならではの光景だ。
ビーチ沿いには、ビーチヴィラがずらり。
ある日の夕方には、我々のヴィラのすぐ近くでロマンティックディナーが行われていた。
日が落ちた頃、海に入っていく人影が2つ。
マジックアワーも美しい…。
プールは、メインレストラン、サムサラのすぐ隣。
ビーチと美しいラグーンを臨む絶好の位置にある。
この特徴的な形のサムサラを、パブリックプールごしに眺めるこの位置。ザ・ヴィッタヴェリとも言うべき、このリゾートを象徴するような光景だ。
このプールは、内側が紺色のタイル張りになっていて、風のない時は周りの景色を鏡のように反射する。
周囲の椰子の木を映し出す水面。ずっと眺めていたくなる美しい光景だ。
見ているだけでも満足のプールだが、プールサイドもまた、素晴らしい。
このような日蔭になるサラがたくさん設置してあるのだ。
天井にファンもある、こんなしっかりしたサラがいくつもあるのだ。
ゲストも少ないので、サラが埋まる事は絶対にない。場所取りや奪い合いとは無縁なのだ。
数多く設置してあるサラの中でも、特等席はここ。
見るからに涼しそうなこの場所。手前のプールはかなり浅くなっていて、足首くらいまでの深さ。
サラでくつろいだり、暑くなったらプールで泳いだり。浅い部分に寝そべるのも涼しくて気持ちいい。
サラの中はデイベッドが3つもあり、家族で使っても広々。
すぐそばにはバーもあるので、ドリンクが欲しくなったらすぐに注文できる。
プールの正面には、水面に浮かぶオーシャンスイート。
このヴィラは、水上に独立して建っていて、ジェッティや陸地とはつながっていない。
少し右に目をやれば、ウォータヴィラも視界に入る。
モルディブらしい景色を水面に移すパブリックプール。毎日通ってしまうお気に入りの場所になった。
このあたりにもシッティングスペースがちらほら。
巨大なチェスはリゾートならでは。
バーの中はこんな感じ。
丸いカウンターだけで席数は多くない。
プールサイドにもドリンクは出してくれるし、この後紹介するアウトサイド席に居心地がいいので、このカウンター席はほとんど利用者がいない。
そのアウトサイド席は、プールから見てさらに奥の海沿い。
海に張り出したデッキに、大きなデイベッドが並ぶ。
美しい海に、モルディブを象徴するような水上ヴィラも見える絶好のロケーション。
ソネバギリが発祥(たぶん)の、どこにもつながっていない水上ヴィラ。今やあちこちにある。
ここは風景の一部として利用されている感があり、宿泊者はどう感じるのだろう。
モルディブらしい風景で、私は大好きなのだが。
桟橋でつながった通常の水上ヴィラも見える。
こじんまりとしていて目立たないが、個人的にはかなりお気に入りのスペース。
すぐそばのビーチには、こんなデイベッドも。
背後にサムサラも見えるここは、大人気のくつろぎ&撮影スポット。
ビーチで波に揉まれて遊ぶ我々。
